たまたまこの作品のことを知り、観てみたいなと思いつつチケットが取れずにいたところ、なんとrecriでチケット提案があったので、ダブルキャストのうち柿澤勇人さん主演の回をゲット。
吉沢亮さん主演の回というチョイスもあったのだが(チケットはすぐ売り切れてた)、
私は大河ドラマの源実朝以来、ちょっとだけカッキー推しなのである。(舞台「オデッサ」も観た)
いや、吉沢亮も大河ドラマ出てたと言われればそうなんであるが、渋沢栄一と源実朝だったら(以下略
ということで辿り着きましたEXシアター有明。
やっぱり遠い。
本日の配役。
Dear Evan Hansen,
で始まるこの物語。
これはもちろん、エヴァン・ハンセンという人物に呼びかける手紙の書き出し。
エヴァンは、気弱で内気で、ちょっと猫背の高校生。
母子家庭で、夜勤が多く家にあまりいない母と暮らし、
友人は少なく、社交的とは言えず、あこがれの女の子に声をかけることもできない。
社交不安障害を抱えているエヴァンは、定期的に心理セラピーにいくことになっており、そこで与えられた課題が「自分への手紙」。
そのために、エヴァンは冒頭の書き出しで自分あてに手紙を書くのであるが、
ある日それを、たまたま通りかかった学校の嫌われ者コナー・マーフィーに見られ、無理やり奪われて持ち去られてしまう。
あきらめていたところ、
しばらくして急に校長室に呼び出されたエヴァンは、そこでコナーの両親と対面し、
先日コナーが持ち去った「Dear Evan Hansen,」の手紙を見せられ、
コナーは自ら命を絶った・・と知らされる。
そして、
こういう手紙があるということは、あなたはコナーの親友だったのね、
と信じ込まれていると知ったエヴァンは・・
という展開。
この「ディア・エヴァン・ハンセン」のミュージカルは、トニー賞6部門受賞という話題作で、日本版は今回が初めての上演。
ということで、今回ミュージカルを観にいく前に、予習のため、この作品の映画版を観ておいたのである。
が、
ほとんど予備知識なしで映画版を観始めたところ、正直、これは失敗したかなと感じた。
それは、この物語が、"嘘"で始まっているから。
エヴァンとの諍いがあった後、コナーが自死してしまったことを知らされたエヴァンは、
コナーの両親とのやりとりの中で、「たしかに自分はコナーの親友だった」と嘘をつく。
それだけで引き返したのなら、その場の雰囲気でそう言っちゃうことってあるよねーで済んだかもしれないが、エヴァンはその後、確信的に嘘を固めていこうとするのだ。
私は「嘘で利益を得る」仕組みが大嫌いで、悪質な嘘やデマ(や迷惑行為)で利益が出せてしまうネットやSNS(やフリマアプリ)の仕組みを潰せないかと思う派なので、
今回この映画を観ていて、途中でやめようかと思ったくらい。
とは言え一応最後まで観てあらすじを把握し、ミュージカルへ。
すると、
ミュージカルではいくつか細かい設定が違っており、
また軽快な歌(ミュージカルナンバーは確かにどれも良い!)や音楽、ダンス、
そしてスクリーンに投影されるSNSコメント群がリアルタイム感を出しているためか、このストーリーのメッセージ性がよりシンプルに伝わり、わりと観やすかった。
キャスト、ダンサーの皆さんはみんな好演で、
カッキーはさすがの歌唱力で場をまとめていたし、
コナー役の廣瀬友祐さんの存在感と説得力は(死んでいるのに)半端なかったし、
ジャレッド役の須賀健太さんの軽快さもよかったし。
家族とは、ネットとは、善意とは何か。
そして「自分の居場所」はどのように揺れ動き、
絶望の中からどうやって人は上を向けばいいのか。
明るくハッピーなミュージカル、とは言えないだろうが、一筋の希望を胸に、どこかほっとして観劇を終えることができると思う。
思わずグッズも買ってしまった。
ウッドコースターは、NPO法人「あなたのいばしょ」へのチャリティ。
(ボランティア相談員の募集というのもあるらしく、ちょっと興味を持った)


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