お正月休みである。
当然、朝はだらだらする(※個人の感想です)。
・・・そう言えば、
週末の寝だめは高齢者の認知症を予防する、みたいな論文があったよな
と思ってちょっと探してみたところ、いくつかヒットしたのであるが
わりと最近の論文があったのでだらだらと・・いや、かいつまんで読んでみることに。
Zhao B, Zhou S, Chang J, Li A, Geng C, Wei T, Zhao Y, Gao P, Wang Z, Tang Y. Association between weekend recovery sleep and risk of incident dementia: a prospective cohort study in the UK Biobank. J Neurol. 2025 Sep 5;272(9):612. doi: 10.1007/s00415-025-13363-y. PMID: 40911069.
UK Biobankのコホートで、週末の寝だめ(weekend recovery sleep, WRS=週末回復睡眠というのかな) が認知症発症リスクに影響するかどうかを観察した前向き研究である。すごいな。
対象は、UK BIobankに登録された、認知症のない40–79 歳の成人88,592 名。
対象者に、手首式の加速度計を装着してもらい、平日・週末の睡眠時間を測定。
そしてアウトカムとして、新規発症の認知症(アルツハイマー病、血管性認知症などすべての原因による)を医療記録によって判定し、Cox 比例ハザードモデルおよび制限付3次スプラインモデル(RCS)で分析した。(※私に統計のことは聞かないで下さい・・涙)
(本文が読めないので、追跡期間の詳細がわかりません・・・どなたか原文を読めたらご教示下さい)
その結果、
88,592名の対象者(平均[SD]年齢:61.9 [7.9]歳)のうち、735名(0.83%)が認知症を発症 (308名 (0.35%)がアルツハイマー型、137名 (0.15%) が血管性認知症、319名 (0.36%) は非特異的)。
そして、上記のRCSから算出した、それぞれの認知症の発症リスクが最小となる平日の睡眠時間は、
全要因での認知症;約 8.38 時間(HR, 0.73; 95% CI 0.64–0.84)
アルツハイマー病:約 8.33 時間 (HR, 0.72; 95% CI 0.58–0.89)
血管性認知症:約 9.07 時間 (HR, 0.59; 95% CI 0.40–0.88)
であった。
そして、
平日に上記の睡眠時間が確保できない群では、
週末回復睡眠が長いと、認知症の発症リスクが低下したという。
全要因での認知症;HR, 0.801; 95% CI 0.717–0.893
血管性認知症: HR, 0.747; 95% CI 0.612–0.91
しかし、平日に上記の睡眠時間より長く睡眠をとっていた群では、
週末回復睡眠が長いと、非特異的認知症のリスクがむしろ上昇した (HR, 1.291; 95% CI 1.087–1.533)。
ということで、
ふだん睡眠不足気味な人々では、週末の寝だめは認知症リスクを低下させる可能性があるが、
普段から十分寝ている人がさらに週末に寝ていると、認知症リスクを上昇されるかもしれない
という結論になっている。
もちろんこれは観察研究であるので、寝る・寝てない←→認知症 という因果関係を示しているわけではなく、他の行楽因子、もとい交絡因子も考えられる。また手首式の加速度計がどの程度正確に睡眠(量・質)を測定しているか確定できない。
ただ、睡眠は、脳にとってとても大切なメンテナンス時間である。
ひとにはそれぞれ、心身、とくに脳の機能維持のために必要十分な睡眠時間というものがおそらくあり、それが守られないと徐々に綻びが蓄積してくるのかもしれない。
ということで、普段忙しい皆様、今くらいは少しだらだら・・もといゆっくりお過ごし下さい。(週明けに予想される現実からしばし逃避を・・)

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