ものすごく久しぶりに、京都に行ってきた。
泉涌寺の涅槃図を、僧侶の方の解説と朝粥つきで拝見することができるツアー・・というのを知り、
なぜか「これは見に行かねば」と思ったのである。
涅槃図に呼ばれたというか。
ということで、
仕事を終えてから、お一人様で京都へ。
朝、開門前の泉涌寺。
僧侶の方が出ていらして、まずはご挨拶と解説。
凛とする朝の空気の中、
「かいもーん(開門)!!」という声で大門が開き、「下り参道」へ進む。
仏殿を正面に眺めると、横には、このお寺の名前の由来になっているという泉が。
そして、朝に清められ、線香の香りが今まさにあたりに広がりつつある仏殿。
その仏殿に上がり、いよいよ、
涅槃図と対面!!
(写真撮影禁止のため、参考リンクをつけておきます)
・・・・いやはや、
天井から床までかかる巨大な涅槃図。
大きさもすごいが、重さも150kgあるという。掛けるだけで毎年大仕事だし、長年飾るうちにはいつ破損するかもわからないという。
それでも、
涅槃に入るお釈迦様を囲む、弟子たち、天部の諸天、一般の人々、動物たち、そして伝承に基づく植物や背景など。
仏教への深い理解と構成能力を持って描いた明誉古礀上人、その熱量たるや。
涅槃図を、説明いただきながら皆でゆっくり鑑賞した後は、朝粥をいただきに。
「矢尾治」の精進料理。
現在も皇族方の御陵御参詣の際の御休所として使われているという「御座所」も見せていただけた。「侍従の間」「勅使の間」「玉座の間」など、それぞれの方々がこういう場所にいらっしゃったのかと、歴史を想像しつつ進む。
これは昭和天皇が気に入られていたという庭園。
通常は非公開の舎利殿も拝見して、解散。
朱印状をいただいて帰ろうとすると、涅槃会に向かう泉涌寺僧侶の方々の列が。
混雑だ、観光公害だ、などと、ここ何年も京都には足が向かなかった私だけれど、
こうして訪れてみると、何かやっぱり、
よかったな、
という気持ちがほのかに感じられるのが不思議だ。
ありがとうございました。
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