2024年4月14日日曜日

【recri】ミュージカル「VIOLET」

内科学会に行き、自分の不勉強に戦慄し、改めて「ここから再スタートだ」と決意した数時間後、

東京芸術劇場でミュージカル「VIOLET」を観てきたのであった。
いやまあ、明日からね、明日から勉強する(汗)。


今回、例によってチケットのサブスクrecriからこのミュージカルを紹介され、これは面白いに違いないと思ってチケットを申し込んだのであるが、実はこの作品についての前知識はほとんどなかった。

まあそれもそのはず!?というか、

梅田芸術劇場とロンドンのCharing Cross Theatreとのコラボで作られたこの作品、

2019年に英国キャスト版としてロンドン公演実施。しかしその後コロナ禍となり、日本キャスト版は2020年に限定上演されたのみ(3日間だったそうだ)であったため、あまり情報を得ていなかったのである。

今回は日本キャスト版の再演。かつ、今回はrecriの企画で、なんと!この作品を創った気鋭の演出家、藤田俊太郎さんの終演後解説トークにも招待していただいた・・・!!

ということで、

行ってきました、池袋のプレイハウス。



 舞台は1964年のアメリカ南部。

主人公のヴァイオレットは、25歳の女性。

母を失い父と暮らす中、13歳の時、父親の不注意による不慮の事故で、顔に深い傷を負う。

そのために心にも深い傷をまとい、今でいういじめや差別に遭い、父を失ってからは一人で人目を避けるように生きてきたが、

ある時、テレビで「すべてを癒す」と語る伝道師を見て、

その伝道師に傷を癒してもらい、”きれいな自分を取り戻す"ために、長距離バスに乗って旅に出ることを決意する。

時代はまさに公民権運動のさなか。黒人、有色人種に対する差別。
そしてベトナム戦争の影。

さまざまな背景のもと、旅するヴァイオレットと、幼い頃の彼女と父親の追想や幻影。

同じバスに乗り合わせて長い時間をともに過ごす、人種も旅の目的も違う人々、そして旅先で起こるできごと。

あれこれが重奏的に語られ(歌われ)、アメリカ的だなあと思いながらも普遍的で、風刺や社会批判も見え、そして最後には・・・
(ネタバレになるので以下自粛)


今回、主役のヴァイオレットは屋比久知奈さんであった(Wキャスト)が、渾身の演技。その他の皆さんも、子役(ヤングヴァイオレット)も含め技量が高く、表現力豊か。また音楽や照明もきっちりした出来栄え。すごいなあと思いながら鑑賞。

終演後、藤田さんのrecri限定トークも興味深かった。

ミュージカルとは? 演出とは?から始まり、この作品で使っている舞台装置(回転する"盆")の方向と演出の意図、また今回のWキャストの演出の仕方など、短い時間であったが楽しかった。舞台にもちょっと載せていただいて、参加者も「盆」の上で回る体験をさせていただきました。俳優さんはこの上で回りながら演技するんだな。ますますすごいなと。

もうお一人の三浦透子さん回もチケット買おうかと思ったのだが、もう結構売り切れていて、残っている日程では予定が合わず、残念。

これから観られる方、ぜひお楽しみに。




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