仕事を早めに終えて京橋へ向かい、アーティゾン美術館へ。
「パリ・オペラ座 響き合う芸術の殿堂」展を見てきた。
いやこれ、見ごたえありすぎた。
太陽王ルイ14世のバレエからバレエ・リュス、そしてオペラ・バスティーユに至るまで、パリ・オペラ座、そしてそこで上演された公演や関わった人々の歴史を、文字通り俯瞰する企画である。
これまで見たこともなかった、フランス国立図書館の貴重な資料の数々。
そして、オルセーはじめ欧米各国や日本各地からやってきた、バレエやオペラに関わる芸術作品の数々。
シャルル・ガルニエによる「ガルニエ宮ファサードの立面図」(1861)とか、ドガの踊り子のシリーズとか、歴代オペラ作品の舞台装置や緞帳の図柄、衣装のデザインや実物、公演ポスターとか、大作曲家の直筆譜とか(モーツァルトやワーグナーの譜面って!!!)、ディアギレフの私物とか!!
展示品の数が非常に多く、かつどれも近づいて見たいものであるため(そして途中に椅子があまりないため)、結構疲れる(なので、荷物は3階ロッカーに預けて身軽に鑑賞することを強くオススメ。なお、ロッカーは硬貨不要で無料というのがうれしい)。
でもなんというか、人間が、究極の芸術を求めて時間と空間を構築しようとするその試みと情熱、
そこに圧倒されるものがあるし、それが、戦火や災害があっても生き延びてきた人間というものの強さの一端があるという気がした。
美しいもの、音楽、そして「推し」が人間を強くし、そして前に進ませる、のかもしれない。
オペラやオペラ座自体はもちろん、バレエ、芸術、建築、フランス文化史(17世紀~)のどれかに関心がある人には、おすすめの展覧会である。
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