2022年7月13日水曜日

Immersive Museum

久しぶりの仕事オフの時間。

思い立って、コレド室町1の日本橋三井ホールで開催中の、「Immersive museum」を観てきた。

コピーには「Dive in Art / 鑑賞する絵画から、体感する絵画へ」とある。
その通り、本来は平面である印象派の絵画を、最新鋭の映像機器によるテクノロジーで、「体感」できる展示空間である。

もともとそれほど「印象派が好き!」というほどではなく(嫌いということでもないが)、また絵画などの作品はなるべく作家の創作した通りを鑑賞したく、それを独自の解釈で再構成するのはどちらかと言えば邪道に感じる派(だから実写化アニメも時々・・)なのではあるが、

とりあえず「没入型ミュージアム」は珍しいので(日本初だとか?)、チケットはちょっとお高いけれど、見に行ってみた。

通路を通って暗いカーテンを開けると、

そこは印象派の色と音の飛び交う空間であった。


会場内にはゆったり座る用のヨギボーと少しのウッドデッキが置いてあり、入場者(鑑賞者)はそこに、思い思いに座ったり立ったりして、
360度取り囲む大映像と、時として浮かび上がる色と光、画家やパリ市民のシルエット、
また絵画に記録された当時の普通の人々の姿や自然に、まさにつかの間、心身を"没入させる"体験をすることになるのである。

例えばそこには、
ジヴェルニーのモネの庭の木々のざわめきが、
あるいは睡蓮が反射する光が、浮かび上がり私たちに語り掛けてくるのだ。
「印象・日の出」では、ゆらめく水面に上る太陽を体感できる。

印象派がとらえた光と色、そして当時の空気の一部を、私たちはテクノロジーというフィルターを介して共有できる・・・ように感じるかもしれない。
ただ、これはあくまでも印象派の代表的な作品という前提知識があればこそ没入できるのでは、という気もしなくはない。印象派と呼ばれるようになったグループが、どのような筆致を使って何を描こうと模索していたのかを、ほんの少し知った上でその色彩の波に浸かれば、より楽しめるように思った。

なお、展示は8つのシーンにおおまかに分かれており、いつどこからでも入場して鑑賞できるが、一巡するにはだいたい1時間ほど要することになる(時間入れ替えはなし)。あとヨギボーの競争率は高め(平日日中なのに私は確保できませんでした笑)なので、腰痛などで固い面に座るのが難しい人は要注意かも(立ってても大丈夫ですが)。受付でいただけるパンフレットには作品名など細かく書かれていないので(もう少し説明があっても良いように感じました)、多少予習(?)しておくとよいかもしれません。10月29日まで。

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