シニア向け。
文字が大きく文章の量が少なめで、イラストが多く、すらすらと読める一冊。
著者は、理学療法士の上村理恵氏。高齢者向けのリハビリをビジネスとして立ち上げ、利用者のデータをビッグデータとして活用し、「それをテコとして、医療、介護、自治体が連携することを目指して」いるとのことである(本文より引用)。
内容はシンプルでわかりやすい(文字が大きくて行間が広く、ところどころで太字や傍線を使用するなどで(老眼でも)見やすく工夫されている)。
だいたい50代から60代に差し掛かるあたりの年代で(私のことだ)、この本の冒頭に書かれているような不安やあきらめに、皆様さいなまれるのではないだろうか(私のことだ)。
年を重ねてくると、自己肯定感が低くなる危険性が増してきます。
それは、「精神的な老化」が進んでくるからです。
「精神的な老化」が進むと次のような症状になって表れます。(本文より引用、以下略)
ということで、例えば
・どうせ自分にはできないと思って、あきらめることが増えた
とか
・感動することが減った
とか書いてあるわけである。さらに、
「精神的な老化」は60代になってから、急速に進んでいきます。
それは、脳の老化も影響しているとは思いますが、次の3つの変化が大きく影響していると考えられます。
として、その理由に
1つは、「肉体的な老化」です。
と挙げられていて、そりゃもう、我々としては心当たりがある(ていうかその年代になってある程度は老化してるのが自然ですよね)ので、「そうそう!!」とか思って読んでしまうわけである。
という感じで、「あるある」「ちょっと心配」を引き出した上で、
第2章「肉体」と「精神」の老化を防ぐためのリハビリとは
に進んでいくわけである。
そこには、「立ち座りスクワット」とか、「片足立ち」とか、いわゆるリハビリの現場でよく行われる、かつ自宅で比較的手軽にできそうな運動が、イラスト入りで紹介されていく。
最後の方では、オーラルフレイルや社会的フレイル、家のリフォームなどについても触れられているので、全般的にコンパクトによくまとまっている印象である。
【本書のおすすめの使い方】として「やり方のページをコピーする」→
「目にとまりやすいところに貼る」とあるが、個人的には、もう少しコピーしやすいようにまとめてあったり、別途イラスト・説明部分をダウンロードできたりしたら、より便利なのではないかと思った。
とは言え、超高齢社会で、こういう本がベストセラーになっているのはうなずけるし、皆様リハビリをうまく取り入れていただけたらと思う。
とか言ってのんびりまとめていないで、運動しなさい>自分
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