2024年5月20日月曜日

[YouTube] 「メノナイト、超保守的なキリスト教共同体」

たまたまおすすめに出てきたので、下記の動画を見た。
アーミッシュと並んでよく知られたキリスト教保守派、メノナイトに関するドキュメンタリーである。

Wikipediaによれば、

メノナイト(英: Mennonite、メノー派)は、メノ・シモンズの名前に因んで名付けられたキリスト教アナバプテストの教派である。(中略)
2006年時点で、世界には約150万人のメノナイトがいる。

・・・となっている(日本にも教団がある)。
なお、アーミッシュとメノナイトはもともと同じ系統の教派で、メノナイトの一員だったアマンが作った一派がアーミッシュ、残った者がメノナイトの名称を用い続けているということである。

この動画は、中南米リトルベリーズに暮らすメノナイト共同体に撮影の許可をもらったという貴重な記録である。前半では、19世紀からの生活様式を守って暮らす人々の、日常生活や学校での様子などが記録されている。

電気を使わない、馬車で移動する、衣類は決まった色のもので男子は帽子をかぶる、古代ドイツ語で話す・・など、アーミッシュと同様の暮らし。自給自足。共同体には高校も大学もないが、ゴシック体で書かれた聖書と日々の仕事からすべてを学ぶことができるという生活である。

そのような毎日の中で、しかしやはり現代社会の変化はメノナイトの人々にも押し寄せる。

例えば、外部との仕事のやりとりの都合などから、携帯電話やスマートフォンを使い始める人々。
それによって、その家族や近い人々も含め、初めて音楽やインターネットに触れたり、外の世界の知識を得、あるいはそのことによってメノナイトコミュニティの中で"干されたり"することになるのである。

一方、後半では、そのような変化が入り込むことを避け、昔から伝えられてきた教義と伝統的生活を守っていきたいと考える保守的なメノナイトの人々の様子が紹介される。
アブラムさんたち一団は、そのような理想の共同体を新たに立ち上げるべく、ベリーズを去ることを決意。持ち物を売り、あるいはトラクターに積み込み、皆で初めて空港に行って飛行機に乗り、船を乗り継ぎ・・・何十時間もかけてアマゾンの奥地、未開の土地であるペルーのジャングルへ向かう。想像するだけで大変な旅だが(個人的に、感染症対策などは大丈夫なのかと心配したりするが)、輝く未来を信じるアブラムさんの笑顔が印象的だ。

エンドロールによれば、この動画は2018年制作のものらしい。ドローンを用いた俯瞰的な構図から、広大なメノナイトの居住地やアマゾンの新天地の様子がよくわかる。
ペルーで立ち上がったメノナイトの共同体が、撮影期間の後、どのように発展したのか(コロナ禍の影響があったのかどうか?)などの情報を今は持ち合わせないが、
宗教や伝統を守ること、一方では時代やテクノロジーの著しくめまぐるしい変遷への対応など、
東京に住む我々とは遠く離れたメノナイトの様子をかいまみることで得た驚きと、考えさせられるものは大きかったように思う。








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