三軒茶屋のシアタートラムで、「毛皮のヴィーナス」を観た。
小劇場で、久々の演劇鑑賞。今、その余韻にややぼーっとしている。
「毛皮のヴォーナス」は、デヴィッド・アイヴス作、2011年にアメリカで初演された作品で、タイトルはオーストリアの小説家マゾッホによる同名の小説のもの。
本作品ではその小説が劇中劇となっており、演出家と、オーディションを(大遅刻して)受けにきた女優の二人が相対するうちに、現代のニューヨークから19世紀ヨーロッパ、さらにはギリシア神話の世界へとその舞台が時空を超えてゆき、二人の関係性がスリリングに、ダイナミックに、時にエロティックに二転三転する二人芝居である。
シンプル、かつ考え抜かれた舞台装置と照明。
そしてものすごいセリフ量。
どうやって覚えるのか、改めて俳優の方はすごいなあ!
しかし、ヴァンダを演じた高岡早紀さん、トーマスを演じた溝端淳平さん、お二人ともジェットコースターのような人物造形を素晴らしく演じ切っていたと思う。特に高岡さんのヴァンダは、あれだけ振り幅の大きい「女優」の役柄を、どの場面も完璧に作り上げていて圧巻だった。
二人しか登場しない舞台であったが、演劇の面白さがぎゅっと詰まった作品だと思った。大人向けですが。
というわけで、劇場でもらった演劇のチラシを見て、また「次はどれを観ようか・・」と思い始めている。
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