2005年制作、ジュリアン・ジャロルド監督の映画「キンキーブーツ(Kinky Boots)」をネット配信で観た。
「キンキーブーツ」と言えば、何やらとてもロングな赤いブーツのスチール写真、特にあの三浦春馬さんが好演していたことで有名なミュージカルであるが(私はまだ観ていない)、その原作になった映画だ。
実話に基づくハートウォーミングなストーリーである。ちなみに「kinky」は、縮れた、とかちりちりの、という感じで髪の毛を表現するのに聞く単語であるが、この場合は「性的に倒錯した」・・まあ「変態的な」というような意味があるらしい(いや知りませんでしたネットで調べた結果です(汗))。
ということで、この作品には性的倒錯者、女装者、いわゆる「ドラァグクイーン」が出てくるわけですが。三浦春馬さんは、その人物を演じていたのですね。
ストーリーの舞台はイギリスの"田舎町"、Northampton。「靴の聖地」とも言われているようで、靴製造メーカーが多数あるのだとか。
そんなノーサンプトンで、父親から紳士靴メーカーを引き継ぐことになった主人公チャーリー・プライス(ミュージカルでは小池徹平さん)。
しかし、会社の経営はとても厳しく、従業員を解雇せざるを得ない羽目に。倉庫に抱えていた多数の在庫を処分するため、ロンドンに出向いたところ、トラブルに巻き込まれ、そこで思いがけず、ドラァグクイーンのローラに出会うことに。
いわゆるゲイパブ(っていうのか?)の舞台で歌い踊るローラは、女性用の靴を履いているものの、市販の靴は男性の体重に耐えられないため靴トラブルに悩んでいる・・ということを知ったチャーリーは・・・
このストーリーの元になった靴メーカーは、Wikipediaによれば"110年の歴史を持つ老舗の靴製造会社"、「W.J. Brookes Ltd」とのこと。
この映画はもちろんミュージカルではないので普通にセリフで話が進んでいくのであるが、イギリスの田舎の、従業員はみんな長く勤めていて知り合い、みたいな町工場の雰囲気(私もこういう感じの職場に勤めたいと改めて思うなど)、根強いLBGTQ差別と、それに立ち向かう友情、勇気、そして人々の持つ温かさなどがテンポよく描かれている。
私自身、仕事の上で迷い悩んでいたりするけれど、最後の方で、チャーリーと一緒に靴工場のために奮闘するローレンのセリフ、
「人が何をなし得たかは、ほかの人の心に何を残したかで測るべきよ」
に深く心を動かされた。
ほかの人の心に何かを残すことができるのだろうか。
私自身は赤のロングブーツ、というかヒールの高い靴を履くことはないけれど(膝関節や足趾の健康のため・・・)、足を守ってくれる相棒として、良い靴を選んでこれからも歩んでいきたいと思う。
それにしても、下記にトリビュート映像があるけれど、三浦春馬さんが今はいないだなんて、なんだかやはり信じられない。
Kinky Boots Haruma Miura Tribute movie
後任(?)のローラは、城田優さんだそう。素敵だ。そのうちぜひ観に行きたいな。
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