2022年11月8日火曜日

国宝展と月食

国宝展に行ってきた。

東京国立博物館創立150年記念特別展 国宝

平日ではあるけれど、チケットがこの日のこの時間帯しか取れなかったので、なんとか都合をつけたのである。ていうか、うかうかしているうちにNHK Eテレの日曜美術館で取り上げられてしまい、ああもう予約だめか(悲)と思ったくらいのチケット争奪戦、むしろよく取れたなぁというか。

ということで、午前中の仕事を終え、やって来ました上野まで。

ていうか平日なのに上野、混んでない?? ・・って自分もそうなのだが。

ほどよい秋空、上野公園の紅葉を目で楽しみながら、東京国立博物館へ。

入り口横の郵便ポストも、博物館の150周年を祝っているようだ。


予約時間少し前から行列に並び(平日なのにやっぱり混んでる・・)、例によって検温・手指消毒をしてから、いよいよ入場。
(※この時点で、特設ショップのレジに何重にも列ができているのを目撃)

(館内は撮影禁止なので写真なし)

第1会場から入場するが、もう、いきなりの国宝揃いなので、どこを見てもその迫力と繊細さとに圧倒されるばかり。
日本画、仏画、書跡、法隆寺献納宝物、考古物、漆工、刀剣、そして、トーハクの歴史に関わる展示など。

展示物が膨大なのに、滞在時間は「90分を目安に」と言われており(ショップでの買い物も含め)、かつ人数制限しているとは言え人も多いので、あまり一つ一つの展示に時間をかけて見入ることは出来ない。
第1会場で、例えば古今和歌集をもっと見たかったのだが、やはり人気の展示だけに人に阻まれ(?)、さらにそのあたりで会場の係員の方が「あまりここで時間をかけますと、このあとの展示を見る時間が足りなくなります~」と来場者に呼びかけているので(多分そういう人が多いんだろう)、気持ちがやや焦る。

さらに個人的には、展示会場が薄暗いので、かけていた弱めの眼鏡ではちょっと度数が足りなかった(涙)。会場には、小さな望遠鏡(オペラグラスかも)を持ってきている人が多く、それでガラス越しに展示品を覗いて拡大して見ていたようなので、あっ!こうすればよかったのかとも思った。ただ、いずれにしてもあまり一か所にとどまることはできない状況ではあった。

もちろん平安時代の書跡とか「孔雀明王像」などの洗練や巧緻にうならされたが、個人的にはそれより前の年代、飛鳥時代(7世紀)の灌頂幡(かんじょうばん)とか、6世紀の 「埴輪 挂甲の武人(はにわ けいこうのぶじん)」にかなり心惹かれた。

6世紀とか7世紀、こういうものが作られ、使われたその時代の文化や人々のありようが、展示物のうしろから立ち上るような気がするのだ。

最後だけ写真撮影可だったので、金剛力士立像(新収蔵だそうだ)をパチリ。


最後に特設ショップで何かグッズを買おうと思ったのだが、いまいち決めきれなかったのと(なんというかもう少し、コラボに頼らない商品を増やしてほしいような)、レジが常に行列でかなり待ちそうだったので結局断念し、平成館を後にした。



帰路の車内では、YouTubeで皆既月食のライブを鑑賞。
下車してから、自宅近くで、スマホで月を撮ってみた。

飛鳥や平安の昔であれば、この世の終わりとか、不吉なしるしとか思われたであろう月食。
昔の人はどんな思いで天を上げていたのだろう。

今は、みんな駅前で空を見上げてスマホで月を撮ってネットに上げる、そんな令和の時代なのである。

後世の人が圧倒されるようなものが、何か残っていくのだろうか。


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