脂肪肝と言えば、なんとなく、お酒をたくさん飲む、あるいはいわゆる「体格のゆったりした」おじさんおばさんの病気・・といったようなイメージがある・・かもしれない。
もちろん、アルコールの飲みすぎや肥満、または脂質異常症・糖尿病といったような代謝異常は脂肪肝の重要な原因である。
ではあるが、健診とか人間ドックの腹部超音波検査で「脂肪肝」と書いてあった、という、肥満ではない人も結構多い。
というかそういう方々は、太っていないので脂肪肝というイメージがわきにくいかもしれず、もしかしたら「腹部超音波検査」の結果の欄をあまり見ていない・・かもしれない(まさかと思われるかもですが、健診の結果をあまり読んでない方は結構多いのです)(大事なことなので色をつけてみました)。
やせているのに脂肪肝。
それは、脂肪肝というのは、中性脂肪が肝臓にたまった状態を言うのであり、中性脂肪がたまる原因には食事や肥満以外にもいろいろな要因があるからである。運動不足とかも。
それはともかく、なぜ脂肪肝が気になったかというと、この記事がちょっと気になったから。
A Surprise and a Mystery: NAFLD in Lean Patients Linked to CVD Risk
MedScapeにあった記事で、今年のDigestive Disease Week 2022で発表予定の演題のプレビューインタビューということなのであるが、
ミシガン大学病院を受診した約19000人の成人NAFLD(非アルコール性脂肪性肝炎)患者を解析したところ、なんと「やせた」患者の方が末梢血管疾患の有病率が高く、心血管疾患については肥満者と同様の割合だったとのこと。なお同時に、「やせている」患者はやせていない患者と比べて、肝硬変、糖尿病、高血圧、脂質異常症、慢性腎臓病は少なかったとのこと。
上記はまだ学会発表(の予告)でしかなく、詳細はその学会発表と、その後の論文化を待つしかないが、いずれにしても、「太っていないから」と脂肪肝であることをスルーして過ごしていくことは、健康にとってリスクになる可能性があるということだ。
肝臓は「沈黙の臓器」と言われる。悪くなってもなかなかいわゆる症状が出ないからであるが、だからこそ、こちらから気にかけて話しかけてあげないといけないキャラ的存在(臓器)なのかも!?
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