医師会でお世話になっているM先生にお声かけいただき、梅毒の勉強会に参加させていただいた。
講師は、都内で性感染症診療と言えば名前があがるクリニックで、第一線で活躍されている先生。
症例の写真から最先端の研究内容まで、コンパクトにご講演いただき、大変勉強になった。
少し前からであるが、最近とにかく梅毒が増えているのである。
[NHK] 急増する梅毒 原因や感染経路とは?症状・予防・治療法を徹底解説
特に最近は、若い女性の梅毒患者さんが増えており、そのまま放置されれば、おなかのこどもに感染して「先天梅毒」が増える可能性があると危惧されている。
[NHK首都圏ナビ] 先天梅毒とは 症状・治療・検査は?漫画でわかる
先天梅毒と言えば、「鬼滅の刃」の上弦の鬼、妓夫太郎(ぎゅうたろう)と妹の梅は遊廓で生まれて育っていますが、生みの母が梅毒であったらしく、兄は先天梅毒に罹患。妹の名前は「梅毒」から取られた・・ということのようですね。主人公の兄妹の境遇との対比を含め、すごい設定だなあと思いますね。いや余談ですが。
それはともあれ、
今回のご講演で、ちょっと改めて気を引き締めなくちゃなと思ったのが、
素人(?)の私が見ても「ああこれは梅毒だな」と思えるような病変が性器に出ているのに、梅毒の血清反応が陰性に出るケースが出るということ。(検査で陰性でも、症状が明らかであれば治療開始、または時間を置いて再検査する必要がある)
また、性感染症は、一人の患者さんが同時にいくつも罹患していることがあるということ。特に梅毒とHIV感染との関連は見落とさないようにしないといけない。
など。また、Mpox(旧名:サル痘)は日本ではまだ少ないようではあるが、結構痛みがあるようなので、こちらも注意していきたいと思う。
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とは言え実際のところ、現時点で私自身は日頃それほど梅毒の診療に多くかかわっているわけではないのだけれど、
人間ドックや健診を担当していると、時々、検査で「梅毒反応陽性」の方がおられる。もちろん無症状である。
梅毒検査は、健診でたまたまRPR陽性であったものであれば偽陽性もありうるので、まずは再検査や確認の検査をしていただくことをお話しすることになるのであるが、いずれにしてもちょっとデリケートなお話にはなる。
引き続き勉強し、情報の更新に努めていきたいと思う。
I先生、M先生、皆様、ありがとうございました。
筑波山梅林の梅。(出典:ぱくたそ)
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