2023年1月28日土曜日

「祈り・藤原新也」展

世田谷美術館で開催されていた「祈り・藤原新也」を見てきた。
会期が1月29日までなのでギリギリになってしまった。
そのためか混雑していたが、後で見たらご本人が来場されてサイン会をやっていたので、そのためだったのか。


ちなみに同美術館のレストランはまもなく改装に入るので、ランチ等を考えている方は要注意。


藤原氏は福岡・門司の生まれ。
東京藝大油画科在学中からインド、そしてアジア各地を歴訪し、人間の生と死を切り取る写真とエッセイを発表。
その後、アメリカやヨーロッパ、門司、そして東日本大震災などの風景と、そこに生きる「にんげん」も写し、最近では渋谷のハロウィンに、自らも仮想して乗り込み、時代を見つけ続けている人である。

「メメント・モリ」(死を想え)、そして「メメント・ヴィータ」(生を想え)。
例えばインドで水葬に付された人の姿。
そして同じインドで今を暮らす、着飾った一家の姿。
アジアで幼子を背負う女たちの背後にある重い空色、そして同じアジアで客を待つ売春婦の肉感。

なんとなく、自由に生きて自由に死んでいいのだなあという感覚が浮かぶ。
死と生とは巡るものだ。

これは珍しい、同氏の「絵」。


山口百恵や瀬戸内寂聴をはじめ、有名人のポートレートも展示されており、テレビなどで見える「有名人」の、その内側が垣間見えるようであった。

「死ぬな生きろ」。
藤原新也のことば。

 



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